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Channel: 酒屋さんの酔いどれ日記
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福井の蔵元・常山酒造を訪問

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僕が日本酒にハマッたきっかけのお酒がこの常山(じょうざん)です。
これまでにも何度か蔵元を訪問しておりますが、今回訪問したのは新杜氏に会うため。
名物杜氏の栗山さんが一昨年で定年引退され、それを引き継いだのが蔵元のご子息である
常山(とこやま)晋平さんです。
今年2年目の酒造りの真っ最中、訪問したときは純米吟醸のまさに瓶詰めの最中。
とても忙しく緊張感の漂う中、お話をお伺いしてきました。

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基本的には新しい体制で、これまでの仕事をしっかりと継承しつつ、よりよい酒造りには
妥協なく取り組んでいる最中。
例えば、洗米。すべての商品の洗米を限定給水という一番シビアな方法で行っています。
これは一般には大吟醸などで行う手法で、ほかの酒でもこれをやると労力が大変。
新杜氏が自ら陣頭に立って、がむしゃらに取り組んでいられました。
また、上槽から火入れ・瓶詰めまでの流れには気を使ってられて、如何に酒にストレスをかけずに
瓶に詰めるか、酒を移動する際にも圧を制御して緩やかに送る、酒が暴れないようタンク下部まで
ホースを垂らし、底からゆっくりと酒を溜めていくなど、細かな部分にも気を遣ってられました。

その成果もあってか、瓶詰め直前の生原酒を利かせていただきましたが、角がなくとてもジューシー。
香りもしっかりと残っており、これまで以上にやさしくなめらかな味わいに仕上がっています。

また、妹さんも兄のがむしゃらな酒造りの様子を見て、何か手伝えないかと蔵に戻ってきてくれたそうです。
蔵元でもあるお母さんと杜氏の兄、とともに新生常山の一員としてがんばってられます。
これからますます、目が離せない常山酒造であります!

今回、新しく入荷するお酒は以下の通りです。
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常山 純米吟醸 播州山田錦 直汲生【中取り】 1.8L¥3456 720ml¥1728
 1月18日にタンクから試飲させていただいたお酒です。出来は素晴らしいの一言。
 フルーティな香りとジューシーな旨味が調和しています。贅沢に一番おいしい搾ったばかりの
 中取り部分を即瓶詰め。フレッシュ感のある生きたお酒です。
 そして、通常55%精米だったのが、麹米は50%精米の大吟醸仕様に。
 何気にさらりとグレードアップしております。

イメージ 3
 

























常山 純米超辛口 1.8L¥2748
 この蔵の定番酒。日経新聞の記事でもお燗酒のベスト5に入っています。
 播州山田錦の一等米を贅沢に60%精米。通常なら¥3000を超えるスペックです。
 しかし、蔵の定番ゆえにクオリティを上げながらも控えめな価格設定。
 山田錦ならではの旨味と安定感、そして日本酒度+10のキレのいい後味。
 冷やでも燗でもおススメな品格のある1本です。

その他、米違いの直汲みも同時に入荷しています。
やはり当店の顔のひとつの銘柄だと再確認した酒蔵訪問でした。

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